代表挨拶
住み慣れた街で人の温もりに包まれて安心して暮らせる社会に
「なかの里を紡ぐ会」は、東京都中野区に「ホームホスピス」を創ろうと有志が集まり、たくさんの方々にお力添えをいただき、2015年1月に特定非営利活動法人(NPO法人)として東京都の認証を得て設立に至りました。
都心部では、ますます一人暮らしの高齢者や高齢夫婦のみの世帯が増え、孤立や老々介護など多様な問題が懸念される中、私たちは中野の街で、高齢や病気になっても最期まで住み慣れた街で人の温もりに包まれて、安心して暮らすための「居場所」づくりに取り組んでいます。私たちは、この「居場所」を心が還りたいと願う場所、その方をあるがままに受け止める場所であるようにと想いを込めて「里」と呼んでいます。
「ホームホスピス」とは、人生の最終章を迎えた5名ほどの方がともに暮らす「第二の我が家」です。基幹事業である「ホームホスピス里の家」では、なじみの介護者が24時間いつも傍にいて、自分のペースで生活し、出来るだけ美味しいものを口から食べ、安心して眠ります。地域の方々が時々お茶を飲みにいらしたり、そしてボランティアとして訪れたりする、地域に開かれた家です。普通の暮らしと、一人ひとりの人生の物語を大切にし、最期まで精一杯生きていくことを支えていく家です。
私たちは「いのちは最期まで輝く」ことを信じ、医療や介護の専門職の方々と連携し、地域の方々と共に「老い」や「死」をおおらかに受け止める地域づくりを目標として活動して参ります。皆様にご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。また、是非、当法人の活動にご理解いただき、会員としてご参加いただきつつ共に歩んで行くことができましたら有難く存じます。
2018年8月
特定非営利活動法人なかの里を紡ぐ会
理事長 冨田眞紀子